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Adobe Flash Professional Toolkit for CreateJS Toolkit for CreateJSでアニメーションをパブリッシュする
■サンプルファイル(Flash CS6形式/約135KB)
「Adobe Flash Professional Toolkit for CreateJS」はFlash Professionalの機能拡張で、FlashコンテンツをCreateJSおよびHTML5用にパブリッシュします。おもにトゥイーンアニメーションをいくつかパブリッシュして見ながら、設定の注意やコツをご紹介します。 01 モーショントゥイーンは[クラシックトゥイーン]を使うか[フレームアニメーションに変換]する
まずは、簡単なモーショントゥイーンをつくって、モーションパスを少しカーブさせます(図002)。 図002■モーショントゥィーンでアニメーションをつくる
[ムービープレビュー]で、先にFlash(SWF)ムービーのアニメーションを確かめます。つぎに、[Toolkit for CreateJS]パネル(前掲図001)の[パブリッシュ]ボタンを押すと、書出されたHTMLドキュメントがブラウザでプレビューされます。 警告 : これは今のところ、Flash CS4 Professionalから備わった新しいモーショントゥイーンがパブリッシュできず、CS3以前から使われている[クラシックトゥイーン]でトゥイーンアニメーションはつくらなければならないということです。けれど、[クラシックトゥイーン]では、モーションパスでアニメーションの動きを細かく操作できません。その場合、[モーショントゥイーン]がつくられたフレームで右クリックし、[フレームアニメーションに変換]を選びます(図003)。 図003■[モーショントゥイーン]を[フレームアニメーションに変換]する
すると、トゥイーンではなくフレーム単位のアニメーションになりますから、[Toolkit for CreateJS]で問題なく[パブリッシュ]できます。ただし、アニメーションに修正が入りそうなときは、[フレームアニメーションに変換]する前のファイルを控えておきましょう。[フレームアニメーションに変換]しても、シンボルのグラフィックアセットはFlashと同じように使い回されますので、書出したデータがことさらに膨らむということはありません。 02 [クラシックトゥイーン]でもモーションガイドが使われていたらフレームアニメーションにする 警告 : 図004■モーションガイドを用いた[クラシックトゥイーン]
ここでも、[クラシックトゥイーン]をフレームアニメーションにすれば、モーションガイドどおりの動きが[Toolkit for CreateJS]で[パブリッシュ]できます。ただし、[クラシックトゥイーン]では[フレームアニメーションに変換]というメニューが表れません。トゥイーンのフレームすべてを選んで[キーフレームに変換](ショートカット[F6])します。使うメニューが違うのでご注意ください。 03 [シェイプトゥイーン]は[キーフレームに変換]してから[トゥイーンの削除] 警告 :図005■[シェイプトゥイーン]もそのまま[Toolkit for CreateJS]で[パブリッシュ]はできない
しかも、トゥイーンのフレームすべてを[キーフレームに変換]しただけでは足りません。変換されたキーフレームの色(薄緑)は、まだ[シェイプトゥイーン]の設定が残っていることを示しています(図005)。ですから、これらのキーフレームすべてを改めて選んだうえで、[トゥイーンの削除]をしなければならないのです。 図005■[キーフレームに変換]しただけでは[シェイプトゥイーン]の設定が残る
04 [アクション]パネルにJavaScriptのコードを書く /* js そして、そのコメント領域にコードを記述すれば、[Toolkit for CreateJS]が[パブリッシュ]するとき、JavaScriptとして書出します。前述01で[フレームアニメーションに変換]したFlashムービーに、簡単なCreateJSのJavaScriptを書いてみます。 メインタイムラインは1フレームだけで、そこにムービークリップインスタンスがひとつ置いてあります。アニメーションは、このムービークリップシンボルの中のタイムラインにつくりました。メインタイムラインのインスタンスに、[プロパティ]インスペクタで名前(mc)をつけておきます(図006)。 図006■メインタイムラインのムービークリップインスタンスに名前をつける
スクリプト用のレイヤーをつくってそのフレームを選んだら、つぎのJavaScriptのコードを書きます(図006)。アニメーションするムービークリップインスタンスをクリックすると、インスタンスは画面から消えます。なお、ActionScriptに対してはコメントとして記述されていますので、[ムービープレビュー]ではコードは無視されます。 コード001■インスタンスをクリックすると消える
図006■[アクション]パネルにブロックコメントでJavaScriptのコードを書く
[Toolkit for CreateJS]で[パブリッシュ]すると、アニメーションは前述01のコンテンツと変わりません。けれど、動き回るインスタンスをクリックすれば、画面から消えます。 このように、onClickイベントは、ドット(.)の手前のインスタンスがクリックされたときの動きを定め、やりたいことは代入演算子=の右辺に書いたfunctionの関数本体({}内)にステートメント(命令文)として加えます[*1]。 インスタンス名.onClick = function() { そして、visibleプロパティはインスタンスを表示する(true)かしない(false)かの定めとなります。
05 [Toolkit for CreateJS]から書出されるファイル
FLAファイルと同じ名前のふたつのファイルのうち、HTMLドキュメントはCanvasおよびCreateJSを含んだコンテンツの初期設定を行います。そして、JSファイルがFlashのタイムラインに置かれたインスタンスの描画やアニメーションを扱っています。 たとえば、タイムラインやインスタンスの中のシェイプは、JSファイルでCreateJSを使ったJavaScriptで描かれています。ただし、デフォルトではJavaScriptの記述をコード化して圧縮しているため、判読しづらくなっています(図008)。 図008■JSファイルの中のコード化されたJavaScriptで描かれているシェイプ
このJavaScriptの圧縮は[Toolkit for CreateJS]パネルの[シェイプをコンパクト化]のチェックを外せば、解いて[パブリッシュ]することができます(図009)。 図009■[Toolkit for CreateJS]パネルの[シェイプをコンパクト化]のチェック
コード化が解けると、CreateJSのメソッドでシェイプを描画するJavaScriptが読取れます(図010)。たとえば、moveTo()は描画の開始で、curveTo()が曲線を描き、beginFill()は塗り色を定めます。 図010■コード化が解けたCreateJSによるシェイプの描画
試しにbeginFill()メソッドで定めるカラーを変えれば、そのメソッドの適用されたシェイプは塗り色が変わります(図011)。ただし、[Toolkit for CreateJS]を用いたワークフローでは、JSファイルの中のJavaScriptを直接書替えることは想定されていません。 図011■CreateJSの塗りの指定を変えればシェイプに反映される
作成者: 野中文雄 Copyright © 2001-2012 Fumio Nonaka. All rights reserved. |
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