[*1] [ヘルプ]で[Matrix3D]クラスの「rawDataプロパティ」の説明を見ると、行列の「1行または1列になります」とあります。しかし、本文に述べたとおり、Vectorオブジェクトの数値エレメントは、4つごとに行列の行ではなく各列になります。

たとえば、Matrix3Dオブジェクトが、つぎのような4×4の正方行列Aを表すとします。

すると、Matrix3D.rawDataプロパティから得られるVectorインスタンスの数値エレメントは、つぎの順序になります。

A₁₁, A₂₁, A₃₁, A₄₁, A₁₂, A₂₂, A₃₂, A₄₂, A₁₃, A₂₃, A₃₃, A₄₃, A₁₄, A₂₄, A₃₄, A₄₄

なお、英文オンラインヘルプの[Matrix3D]のページには、AdobeのJoe ... Ward氏から行列の値は列ごとにVectorエレメントとして納められる("the rawData Vector stores elements column-by-column")旨のCommentが加えられています。

[*2] 可逆行列(invertible matrix)は正則行列(regular matrix)ともいい、逆行列がある正方行列を指します。そして可逆でない、つまり逆行列をもたない場合、特異行列と呼ばれます(Wikipedia「正則行列」参照)。