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Adobe Flash非公式テクニカルノート

Flash Professional CS6でFlash Player 11.3のSWFを書出す

ID: FN1206006 Product: Flash CS6 Platform: All Version: 11.3 and above/ActionScript 3.0

新たにFlash Player 11.3が正規公開されました。けれど、Flash Professional CS6の[パブリッシュ設定]には、Flash Player 11.2までの選択項目しかありません。本稿では、[パブリッシュ設定]にFlash Player 11.3の項目を加えて(図001)、Flash Player 11.3のSWFを書出す設定について解説します。ただし、アプリケーションの設定を直接手で書替えますので、あくまで自己責任でお試しください。

図001■Flash Professional CS6の[パブリッシュ設定]に[Flash Player 11.3]が加わった


01 Adobe Flash PlayerサポートセンターからFlash Player 11.3をダウンロードする
まず、「Adobe Flash Playerサポートセンター」から、Flash Player 11.3をダウンロードしてインストールします[*1]。本稿執筆時点のバージョンは11.3.300.257です。このとき、PlayerGlobal.swcも必ずダウンロードしてください(図002)。Flash Player 11.3のSWFを書出す設定で必要になります。

図002■Adobe Flash PlayerサポートセンターからPlayerGlobal.swcもダウンロードする

[*1] このサイトからは、Flash Professionalをもつ開発者用のFlash Playerがダウンロードできます。一般ユーザーがダウンロードするコンテンツを再生するだけのプレーヤーと異なり、デバッグの機能を備えたデバッグ版とプロジェクタをつくるためのプレーヤーが手に入ります。

なお、[ムービープレビュー]用のFlash Playerは含まれていませんので、バージョンは11.2のままです。そのため、Flash Player 11.3の動きを確かめるには、[パブリッシュ]してブラウザで見なければなりません。


02 Flash CS6アプリケーションにPlayerGlobal.swcを入れる
つぎに、前項でダウンロードしたPlayerGlobal.swcをFlash CS6アプリケーションに加えます。このSWCファイルには、Flash Player 11.3の新たなAPIが含まれています。そして、Flash Playerの各バージョンごとのフォルダに分けて納められます。Flash Player 11.3のフォルダパスはつぎのとおりです。

  • <Flashアプリケーション>/Common/Configuration/ActionScript 3.0/FP11.3

このフォルダをつくって、SWCファイルをコピーします。このとき、ダウンロードしたPlayerGlobal.swcには、バージョンを示す番号がついています(図003)。この名前は変えなければなりません。

図003■ダウンロードしたPlayerGlobal.swcのファイル名にはバージョンを示す番号がついている

バージョンごとのフォルダには、すべて同じ「playerglobal.swc」という名前のSWCファイルを納めることになっています(ファイル名はすべて小文字で構いません)。したがって、上述パスの「FP11.3」フォルダにも、SWFファイルのバージョン番号はとってコピーします(図004)。

図004■バージョンごとのフォルダにはplayerglobal.swcという同じ名前でSWCファイルを納める


03 [パブリッシュ設定]に[Flash Player 11]を加えるXMLファイルの作成
最後に、[パブリッシュ設定]ダイアログボックスに[Flash Player 11.3]の選択を加えるため、XMLファイルFlashPlayer11_3.xmlをFlashアプリケーションの中につくります。Flash Player 11.2用のFlashPayer11_2.xmlがすでにありますので、それをコピーして書替えましょう。フォルダパスはつぎのとおりです。

  • <Flashアプリケーション>/Common/Configuration/Players

FlashPayer11_2.xmlからのXMLデータの書替えは下図005に示しました[*2]。これで、[パブリッシュ設定]ダイアログボックスの[ターゲット]のリストに[Flash Player 11.3]が加わります(前掲図001参照)。

図005■FlashPlayer11_3.xmlのFlash PlayerおよびSWFのバージョンに関わる記述

[パブリッシュ設定]ダイアログボックスで[Flash Player 11.3]を選べば、SWFファイルが[パブリッシュ]できます。ただし、本稿執筆時のアップデート(11.3.300.257)では、[ムービープレビュー]用のプレーヤーは11.2のままです。したがって、Flash Player 11.3コンテンツの動きは、ブラウザで確かめなければなりません(前述注[*1]参照)。

[*2] Flash Playerと対応するSWFでバージョンが異なることにご注意ください(「Flash PlayerとSWFのバージョンを調べる」02「書出されたSWFファイルのバージョンはLoaderInfo.swfVersionプロパティで確かめる」参照)。

表001■Flash PlayerとSWFのバージョン対応
Flash Player SWF
9 9
10/10.1 10
10.2 11
10.3 12
11.0 13
11.1 14
11.2 15
11.3 16


作成者: 野中文雄
作成日: 2011年6月10日


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