Adobe Flash非公式テクニカルノート Webアプリケーションの開発に最先端の技術を採入れる ー Flash Player 11.4およびAIR 3.4
Flash Player11.4とAIR3.4が公開されました。Adobe AIR and Adobe Flash Player Team Blog「Enabling the web and app development with new bleeding edge technology - Flash Player 11.4 and AIR 3.4」にその概要が紹介されています[*1]。本稿はこの記事をまとめたものです。 01 ActionScript workersFlash Player 11.4は、ゲーム開発を新たなステージに誘います。ActionScriptを並行処理する新たな機能「ActionScript Workers」が備わることです。タスクや演算をバックグラウンドのWorkersに任せることで、応答性に優れたゲームやアプリケーションが開発できます。Workersが並行処理することで、コンピュータのリソースをより有効に活用し、UIが固まったり、イベントのせいでゲームの再生が遅くなるのを防げるのです。 02 StageVideoとStage3Dの機能追加さらに、Flash Playerが11.4の新たな機能として、StageVideoがWebカメラをサポートします。これで、Flash PlayerはGPUアクセラレーションを使って、Webカメラのビデオストリームがより高品質で描かれます。また、Stage3Dコンテンツがハードウェアアクセラレーションのモードで動くデスクトップGPUとハードウェアの範囲も広がります。とくに、Intel GMAチップセットが、Stage3D Constrainedモードで加えられます。Starlingフレームワーク1.2では、Constrainedモードがデフォルトになっています。 03 新たなFlash Playerへの自動アップデート新たなFlash Playerに加わった機能をどれだけのエンドユーザーが使えるのか、疑問をもたれるかもしません。すでに4億人以上のユーザーが、Flash Playerを11.2をインストールしていいます。Flash Player 11.2から、バックグラウンドの自動アップデート機能が備わりました(MacはFlash Player 11.3から)。ネットに接続する4億ユーザーは、新たなPlayerが公開されて6週間以内にアップデートすることになります。 04 AIR 3.4の機能追加AIR 3.4はiOSアプリケーションの開発者向けにサポートを拡充しました。おもな機能には、iOSのプッシュ通知、iOS 5.1 SDKのサポート、Stage3Dにおけるアルファつき圧縮テクスチャと、StageVideoのWebカメラサポートがあります(「Release Notes | Flash Player 11.4 AIR 3.4」参照)。 05 Flash Builder 4.7ベータ版の提供Flashプラットフォーム用の開発ツールとしては、Flash Builder 4.7ベータ版を8月最後の週にAdobe Labsから提供します。Apache Flex 4.8ならびにFlash Player11.4とAIR3.4をサポートし、iOSアプリケーション開発のワークフローに多くの改善が加えられます。USBデバッグやiOSシミュレータのサポート、デバイスへの直接デプロイができるようになります。 図001■Flash Builder 4.7ベータ版のiOS対応 06 Flash Professional CS6アップデータFlash Professional CS6のアップデータが、9月上旬に公開されます。ToolKit for CreateJS 1.1やFlash Player 11.4およびAIR 3.4,のサポート、およびiOSアプリケーション開発のワークフローの改善などが含まれます。iOSシミュレータのサポート、デバイスへの直接デプロイができるようになります。 図002■Flash Professional CS6の[iOSシミュレーター]
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