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ActionScriptデスクトップリファレンス
Colin Moock 著/野中 文雄 監訳/若松 憲治+大羽 正律 訳

オブジェクト指向で考えるActionScript

価格: 本体1,400円+税
発売: 2003年12月25日
出版: 株式会社オライリー・ジャパン
ISBN4-87311-165-X
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監訳者まえがきより
本書は、Colin Moock著『ActionScript for Flash MX: Pocket Reference』O'REILLY刊の日本語版です。Colin Moockは、Macromedia Flashにおける開発や教育で、世界のリーダー的存在のひとりといえます。彼の1,000ページを超える大著『ActionScript for Flash MX: The Definitive Guide』O'REILLY刊(日本語版『ActionScript第2版』VOLUME 1および2/オライリー・ジャパン刊)は、その知識と技術の集大成として、ActionScriptの初心者から中・上級者に至るまで幅広い層に読まれてきました。このPocket Referenceは、Colin Moockの豊かな知識と技術を、文字どおりポケットに入るほど小さな新書に凝縮したものといえます。

したがって、本書はActionScript初心者のための「入門書」ではありません。読者としては、他言語の開発経験があって、FlashのActionScriptを学ぼうとされているSEやプログラマが考えられます。また、スクリプトを独学で身につけてきたWebデザイナーが、知識を体系化し、ステップアップを目指す場合にも最適です。さらに、Macromedia認定プロフェッショナル(MMCP)試験の合格を目指して、知識を整理する際にも、きっとお役に立つでしょう。

補足および正誤表(準備中)


監訳者まえがき
はじめに
凡例

1節
1.1
1.2
1.3
2節
2.1
2.2
3節
3.1
3.2
3.3
3.4
3.5
3.6
4節
4.1
4.2
4.3
4.4
5節
5.1
5.2
5.3
5.4
5.5
5.6
5.7
5.8
5.9
5.10
6節
7節
8節
8.1
8.2
8.3
8.4
8.5
8.6
8.7
8.8
9節
10節
10.1
10.2
10.3
11節
12節
13節
14節
15節
15.1
15.2
15.3
15.4
15.5
15.6
15.7
16節
16.1
17節
18節
索引

ActionScriptコードのオーサリング
デバッグメッセージの出力
コードの配置法
コードの検索
ムービークリップの使用
ムービークリップの深度
ムービークリップの参照
ActionScriptのシンタックス
コメント
ホワイトスペース
ステートメントターミネーター(セミコロン)
大文字と小文字
識別子
予約語
変数
タイムライン変数
グローバル変数
ローカル変数
コードヒント
データ型
データ型変換の規則
明示的なデータ型変換
データ型とクラスを調べる
数値型
文字列(ストリング)型
ブール(論理)値型
ヌル(null)値と未定義(undefined)値
オブジェクト型
関数型
ムービークリップ型
配列
演算子
条件ステートメントとループ
if - else if - elseステートメント
switchステートメント
whileステートメント
do-whileステートメント
forステートメント
for-inステートメント
breakステートメントとcontinueステートメント
ループ、スクリーン更新、最大の反復
関数の作成と使用
イベントハンドリング
イベントハンドラプロパティ
イベントリスナー
onClipEvent( )とon( )イベントハンドラ
オブジェクト指向のActionScript
グラフィックの使用
テキストの使用
GUIとコンポーネント
外部メディアや外部データの使用
画像と.swfファイルのロード
サウンドのロード
ウェブページのロード
変数のロード
XMLのロード
ソケット接続の維持
セキュリティの制限
ウェブブラウザの使用
JavaScriptコミュニケーション
ヘルプ、例、コードライブラリ
ActionScriptリファレンス


監訳者まえがき(全文)

本書は、Colin Moock著『ActionScript for Flash MX: Pocket Reference』O'REILLY刊の日本語版です。Colin Moockは、Macromedia Flashにおける開発や教育で、世界のリーダー的存在のひとりといえます。彼の1,000ページを超える大著『ActionScript for Flash MX: The Definitive Guide』O'REILLY刊(日本語版『ActionScript第2版』VOLUME 1および2/オライリー・ジャパン刊)は、その知識と技術の集大成として、ActionScriptの初心者から中・上級者に至るまで幅広い層に読まれてきました。このPocket Referenceは、Colin Moockの豊かな知識と技術を、文字どおりポケットに入るほど小さな新書に凝縮したものといえます。

したがって、本書はActionScript初心者のための「入門書」ではありません。読者としては、他言語の開発経験があって、FlashのActionScriptを学ぼうとされているSEやプログラマが考えられます。また、スクリプトを独学で身につけてきたWebデザイナーが、知識を体系化し、ステップアップを目指す場合にも最適です。さらに、Macromedia認定プロフェッショナル(MMCP)試験の合格を目指して、知識を整理する際にも、きっとお役に立つでしょう。

本書はActionScriptを、プログラム言語として解説しています。そのため、他言語の経験がない読者にとっては、初め少しとまどう部分があるかもしれません。プログラム言語としてのActionScriptは、クラス(オブジェクト)を基本に構築されています。

たとえば、Flashムービーの中で重要な役割を果たすムービークリップインスタンスは、ActionScript上はMovieClipクラスのインスタンスとして捉えられます。ActionScriptは他にも、サウンドをコントロールするSoundオブジェクトや、ムービークリップインスタンスのカラーを変更するColorオブジェクト、外部テキストやXMLドキュメントをロードしたり解析するためのLoadVarsやXMLなどといった、目に見えないオブジェクトも数多く扱います。

Flashのアニメーションでは、シンボルを活用することがひとつのポイントです。タイムラインには[ライブラリ]からシンボルのインスタンスをいくつでも配置でき、それらのインスタンスはそれぞれ個別に設定を変えたり、アニメーションさせることが可能でした。ActionScriptでは、クラスがシンボルと似た重要な役割を果たします。つまり、クラスからはオブジェクトインスタンスが作成できます。そして、それらのインスタンスをActionScriptがコントロールして、インタラクティブなインターフェイスやナビゲーションをつくりあげるのです。

シンボルはインスタンスに対して、タイムラインやビジュアル(視覚)的なデータを提供します。シンボルは、いわばインスタンスのひな形(テンプレート)になる訳です。他方クラスは、そのインスタンスに対してプロパティとメソッドを提供します。クラスもやはり、オブジェクトインスタンスのひな形ということができます。

ひな形は、プロトタイプ(prototype)と呼ぶことがあります。ECMA-262第3版に準拠するActionScriptでは、すべてのクラスが実際prototypeというオブジェクトを備え、そこにクラスのプロパティやメソッドを収めています。JavaやC++などの他言語を習得された人も、ActionScript(ECMA-262言語いわゆるECMAScript)の特殊性に戸惑いを感じることがあるかもしれません。その場合には、本書を読み終えた後、このprorotypeに注目して『ActionScript for Flash MX: The Definitive Guide』(『ActionScript第2版』)やその他の中級者向け書籍で研究してみるとよいでしょう。

なお、この日本語版には、監訳者の判断で[監訳者註」を加えてあります。日本語版で別途注意を要する点や、簡潔に記述されたために見落としがちであったり、誤解する可能性があると思われる部分を、補足したものです。本書をより深く理解するうえで、お役立ていただければ幸いです。

すでにFlash MX 2004が発売され、ActionScript 2.0という新たなシンタックスが導入されました。しかし、2.0というバージョンナンバーから想像されるように、ActionScriptがMXの1.0からMX 2004の2.0に「移行」すべきものと捉えるのは適切ではありません。むしろ、Flash MX 2004製品がProfessionalとStandardに分かれたように、ActionScript 2.0と1.0もユーザとその用途によって「使い分ける」ものといえます。

実際、ActionScript 2.0のシンタックスはコンパイル時のみの実装で、書出されるバイトコードは1.0と変わりありません。また、JavaやC++のコードと動作が一部異なる場合もあり、その違いは1.0と同値のコードに変換されるために発生していると考えられることが少なくありません。つまり、ActionScript 2.0を正しく理解するうえでも、MXの1.0の仕様を学習することは大きな意義があるのです。

この小さな書籍が、読者のみなさんの大いなる力となることをお祈りいたします。

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