ActionScript 3.0プロフェッショナルガイド
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価格: 4,179円(税込) blogでの書評 New! *下記のもくじに、80ページ以上に及ぶ「PDFプレビュー」のリンクあり! |
【本書の読み方】(はじめにお読みください − Read Me!) 「初級者」として想定しているのは、おもにつぎの3つのいずれかに当てはまる方々です。
また、読者がFlashやスクリプトをどのように学ぼうとしているかによって、書籍に期待する内容は異なってくるでしょう。本書は対象とする読者を、つぎのようにターゲティングしています。
スタートラインは初級者とはいえ、ゴールはクラス定義の応用や行列による3次元座標変換にまで及びますので、中級者にもお読みいただける内容になっています。また、以下のような囲み記事やコラムをふんだんに加えることで、読者の知識により情報を取捨選択できるようにしました。
「テクニック編」は、Tips的な内容のうち本編で扱えなかった少しまとまったテーマについて解説を加えました。また、「数学編」は、Maniac!なテーマの本編からのスピンオフといえます。数学の論理に興味がなければ、読まなくとも本編などの理解には差支えありません。 さらに、AYAさんによるキュートなイラストが、小難しく映りがちな解説を要所要所でユーモラスにまとめてくれました。 ActionScriptを学ぶ人は、金髪でサンダル履きの人から、紺のスーツにネクタイを締めた人まで、ますます多様化しています。それぞれの知識・経験・興味に合わせて、本書をご利用ください。 |
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【本編】*「PDFプレビュー」は書籍の最終校正原稿をPDFとして出力したものです 。 |
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初めて英語を習うとき、まずは英会話から入るでしょう。先生が教室に入ってくるなり、"How are you?"と声をかけます。そして、たとえ徹夜明けの二日酔いであろうが、"I'm fine, thank you."と応えるのだと習うでしょう。このとき、"How"は疑問副詞で"are"が二人称単数現在の動詞、"you"は二人称の代名詞などという説明はされません。そんな細かい話をしていたら、いつまで経ってもハンバーガーのひとつも買えないからです。 英会話は、言葉のやり取りをパターンとして学習します。あいさつや買い物、レストランでの注文、空港における出入国など、多くのシーンで交わされるフレーズを覚えれば、日常会話がこなせるようになります。書店に並ぶ英会話集というのは、ActionScriptの書籍でいえば、サンプル集にあたるでしょう。しかし、本書はサンプル集にはしませんでした。 なぜなら、自分の言いたいことが、いつもそのパターンの中にあるとはかぎらないからです。すると、意味の通じる文を自分で組立てるために、文法を学ぶ必要が生じます。本書の目的のひとつは、ActionScript 3.0を正しく書くための文法について解説することです。 もっとも、文法書というのは、網羅的で体系的で、反面味気ない部分もあります。それだけでなく、自分の伝えたいことを表現するというのは、ただ文法的に正しい文を並べる作業ではありません。起承転結やレトリックなどを考え、文と文とを紡いで、文章全体の流れを構成しなければならないのです。 本書は、このいわば文章構成法を、ActionScript 3.0について解説しようとするものです。とはいえ、文章表現は、その作者の数だけあります。論理の組立てからなるスクリプトであっても、同じ内容の処理がいくとおりにも書けます。 ですから、本書が紹介するのは、あくまで筆者のスタイルによる、特定の仕様を想定したスクリプトです。けれど、ステートメント(命令文)の1行1行について、なぜそう書くのか、別の記述は考えられないのか、その構成を採ると何がいいのか、といった点をできるかぎり詳しく説明しました。 ときには、陥りやすい間違いをあえて犯し、その究明方法を解説している部分もあります。本書が重要視するのは、できあがったスクリプトより、むしろその書き方とそこに至るまでの考え方です。 本書では「数学編」を設け、高校レベル程度の数学的な解説も加えました。数学が苦手な人は、よく「公式が覚えきれない」といいます。しかし、数学の公式集に掲げられている式のうち、おそらく3割の求め方を覚えれば、残り7割はそこから導き出すことができます。 パターンを覚えることは、とくに初学者が早く言葉に慣れ親しむのには有効です。けれど、新たなアイデアを表現したり、インスピレーションを発展させようとするには、基本となる考え方を身につける必要があるのです。本書は、ActionScript 3.0によるスクリプティングの考え方を解説する、スクリプト構成法の手引きです。 |