ActionScript 3.0パフォーマンスチューニング
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価格: 3,360円(税込) |
【はじめにお読みください − Read Me!】 スクリプトの学び方は、人により異なるでしょう。そして、その学び方によって、書籍に求める内容も変わってくるはずです。執筆する側からいえば、どのような読者を対象として解説するかということにつながります。本書は、つぎのようにターゲティングしています。
本書の各Chapter(章)と節は独立していますので、基本的にはどこから読んでも結構です。ただし、初学者はChapter01「文法の基本から」は、初めにお読みいただくことをお勧めします。また、Chapterの中では、後の節の方がより中級者向けの内容になるよう順序立てています。 サンプルのスクリプトは、試しやすく初心者にも理解しやすいように、できるだけクラスを用いずフレームアクションで説明しています。また、Chapter02以降は各章の結びとして、【Step up講義】と題したコラムを加え、入門書ではあまり扱われない題材を採上げました。 さらに、以下のような囲み記事を加えています。現在の知識とご興味に応じてご参照ください。
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Chapter01 文法の基本から >> PDFプレビュー(全19ページ)
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本書は、ActionScript 3.0の処理をいかに軽く、あるいは速くするかという技術やコツをご紹介します。もっとも結論からいいますと、魔法のようなテクニックがある訳ではなく、基本に忠実に、かつ処理の流れを地道に改善するということが、おそらく本書の9割を占めます。 けれど裏返すと、基本があやふやなまま、処理の流れを十分に把握せずにスクリプティングしている場合は少なくありません。とくに、サンプルをかき集め、コピー&ペーストでスクリプトを組上げているとそうなりがちです。 スクリプトの最適化というのは、ダイエットと似ています。それは、自らの身体を改めて点検して、日頃の生活を見直すことから始まります。あいまいにしていた基本を身につけ、処理の組立てをもう1度よく考え、いわば引き締まったスクリプトを目指すのです。 ご紹介するテクニックは、大まかに3つの側面をもちます。 第1は、初めに述べた基本です。入門書などでは決まりとか作法のように習ったことが、最適化の観点からも推奨される場合です。単に決まりや作法で済ませず、その理由を理解することはステップアップにつながります。 第2は、処理の流れに応じた工夫です。何が重要なのかを確かめ、その結果を得るもっともよい手法を選ぶ知識ともいえます。結果が得られさえすればよいというのでなく、最適な処理を求める作業です。 第3は、トレードオフを含む判断になります。つまり、速度やメモリに利点がある代わりに、スクリプトの読みやすさや修正のしやすさなど何らかの難点を生じる場合です。判断は誰がするかは別にして、功罪を正しく測れることが必要になります。 それぞれのテクニックが、この3つのどれかひとつに当てはまることもあれば、いくつかの側面を併せもつこともあります。本書がみなさんのテクニックの引出しを増やすとともに、スクリプティングの知識と技術の向上につながれば幸いです。 |