Macromedia Director非公式テクニカルノート

プロジェクタのデバッグ

ID: FN0108001 Product: Director

Platform: All
Viersion: 8.0 and above

Director 8.0から、プロジェクタのデバッグに使える機能が加わりました。

1. エラーメッセージの詳細表示
プロジェクタでスクリプトエラーが発生したとき、 通常ダイアログには「スクリプトエラー。継続しますか?」というメッセージが表示されるだけです。これを、オーサリング時と同様に、エラーの種類や対象となる変数・ハンドラなどを表示させるように設定することができます。

エラーメッセージの詳細表示を設定するには、Director.iniファイルを使用します。Director.iniファイルの役割とその使用方法については、Macromdiaテクニカルノート[dr0066]「プロジェクタに添付しなければならない書類について」をご参照ください。

Director.iniファイルの[Lingo]セクションに、以下の設定を記述します。

[Lingo]
DisplayFullLingoErrorText=1

Director.iniファイルのテンプレートは、Directorアプリケーションのフォルダに入っています。上記の設定はコメントアウト(行頭に";"が付加)されていますので、行頭の";"を削除しても結構です。Director.iniファイルには、その他にも多くの設定ができます。一度このテンプレートを開いてご覧になることをお勧めします。Director.iniファイルのファイル名は、プロジェクタ名に合わせて「プロジェクタ名.ini」として、プロジェクタと同階層に置きます。

2. メッセージウィンドウを開く
Director 8.0では、Director.iniファイルを使って、プロジェクタ再生時にメッセージウィンドウを開くこともできます。その設定は、Director.iniファイルの[Settings]セクションに以下のステートメントを記述します(あるいはテンプレートファイルの該当行のコメントアウトを外します)。

[Settings]
MessageWindow=1

この設定は、Director 7でも使用できます。ただし、正式サポートはされていません。

[参考]Undocumented Projector Build Options

Director 8.5からは、ハッキングを防ぐために、Director.iniの設定でメッセージウィンドウを開くことはできなくなりました。替わって採用されたのが'debugPlaybackEnabled'プロパティです。ところが、このプロパティは『Lingo辞書』に記述がありません。その理由およびシンタックスについては、別途リファレンスの「debugPlaybackEnabled」をご参照ください。

Shockwaveあるいはプロジェクタでメッセージウィンドウを開くには、開きたいタイミング('on startMovie'ハンドラなど)で以下のステートメントを実行します。

the debugPlaybackEnabled = 1 (あるいは0以外の値)

このプロパティの値を0に設定すると、メッセージウィンドウは閉じます。一度閉じたら、そのムービーの再生を終了するまで、再度メッセージウィンドウを開くことはできません。なお、Macintosh上のShockwaveでは、メッセージウィンドウを開くことができません。代わりに、'put'ステートメントにより、テキストファイルが作成され、"Macromedia"フォルダの中の"Shockwave 8"フォルダに保存されます。

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作成者: 野中文雄
更新日: 2001年10月10日 debugPlaybackEnabledのシンタックス解説をリファレンスに分離
作成日: 2001年8月7日


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