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HTML5テクニカルノート

Toolkit for CreateJS 1.1の新機能

ID: FN1209006 Technique: HTML5 and JavaScript

2012年9月12日にAdobe Flash Professional Toolkit for CreateJSバージョン1.1が公開されました。新たな機能は英文PDF「Adobe Flash Professional Toolkit for CreateJS」で紹介されています。その内容を簡単にまとめました。


Toolkit for CreateJS 1.1はアーキテクチャを大きく変えました。その結果、大規模なプロジェクトをパブリッシュするのにかかる時間が、飛躍的に短縮されます。書出しは、新しいCreateJS Suiteで行われます。また、つぎのような改善が加えられました。

01 複数フレームの境界

Toolkit for CreateJS 1.1の[Publish Settings]で[各フレームでの境界を取得]にチェックをつけると(図001)、タイムラインに置いたシンボルのインスタンスがframeBoundsプロパティ(SpriteSheetBuilder.addMovieClip()メソッド参照)に配列をもち、タイムラインのフレームごとの境界領域がRectangleエレメントとして納められます。

ただし、このオプションを用いると、パブリッシュにかなりの時間がかかる場合もあります。

図001■Toolkit for CreateJS 1.1の[Publish Settings]ダイアログボックス
図001


02 新しいモーショントゥイーン

これまで使うことができたクラシックトゥイーンに加え、新モーショントゥイーンがサポートされるようになりました。ただし、トゥイーンはフレームアニメーションに変換されます。


03 シェイプトゥイーン

シェイプトゥイーンがサポートされます。ただし、このトゥイーンもフレームアニメーションに変換されます。


04 マスクレイヤー

マスクレイヤーは、つぎのような制限にもとづいてサポートされます。マスクレイヤーには、シンボルのインスタンスやビットマップ、テキストなどは置けません。ベクターのシェイプのみサポートされます[*1]。シェイプトゥイーンとキーフレームは使えますので、マスクをアニメーションさせることができます。


05 WAVのMP3書出し

[ライブラリ]のWAVオーディオファイルは、MP3ファイルとして書出されるようになりました。


06 新しい設定インターフェイス

新しい[Publish Settings]ダイアログボックスでパブリッシュの[設定の編集]ができます(前掲図001)。設定には、シンボル・イメージ・CreateJSライブラリを書出して参照する[JS名前空間](図002)と[各フレームでの境界を取得]オプションが含まれます。

図002■パブリッシュされたHTMLドキュメントのJavaScriptで用いられた名前空間
図002

[*1] マスクにシェイプしか使えないのは、内部的にEaselJSの新プロパティDisplayObject.maskを用いているためだと考えられます。DisplayObject.maskプロパティを使ったスクリプティングについては、「EaselJSでインスタンスにマスクをかける」をお読みください。


作成者: 野中文雄
作成日: 2012年9月12日


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