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HTML5テクニカルノート

EaselJS 0.8.2: 改訂された項目


CreateJSのビルドが2015年11月26日付で改められ、EaselJSはバージョン0.8.2になりました。VERSIONS.txtの内容に情報やリンクを補いつつ解説しましょう。

01 重要な改訂

EaselJSライブラリのコンパクト版へのMovieClipクラスの包含

MovieClipクラスは、EaselJSライブラリのコンパクト(min)版に含められました。したがって、MovieClipクラスのコンパクト版は提供されません。

02 その他の改訂

DisplayProps.setValues()メソッドの修正

DisplayProps.setValues()メソッドの第4引数が正しくDisplayProps.compositeOperationプロパティに定められない、という問題は修正されました(「EaselJS 0.8.0: DisplayPropsクラス」注[*2]参照)。DisplayProps()コンストラクタは内部的にこのメソッドを呼び出していましたので、その問題も併せて解消されたことになります。

ドキュメンテーションの改訂

チュートリアルを内容も含めて新しいバージョンに合わせて改訂

ただし、バージョンはEaselJS 0.8.1の対応です。

SpriteSheetBuilder()コンストラクタのSpriteSheet.framerateプロパティとSpriteSheet.animationsのspeedプロパティサポート

SpriteSheetBuilderクラスでSpriteSheetオブジェクトをつくるとき、SpriteSheetBuilder()コンストラクタの引数SpriteSheet.framerateプロパティの値が定められるようになりました。引数を省くと、デフォルト値(0)が与えられます。

	
SpriteSheetBuilder(フレームレート)

また、SpriteSheetBuilder.addAnimation()メソッドの第4引数は、速さのプロパティとしてfrequencyでなくspeedを与えるように改められました

Graphics.StrokeStyle()メソッドの修正

Graphics.StrokeStyle()メソッドの第5引数で、Graphics.Stroke.ignoreScaleプロパティの値が正しく定められるようになりました。

Bowerの更新

ファイルbower.jsonのignoreリストから自らを除きました

ScaleBitmapの継承をextend()とpromote()メソッドの仕組みに改める

ScaleBitmapは表示リストのイメージやCanvasあるいはビデオが9分割して伸縮できるようにしたオブジェクトを定めます。なお、「CreateJS 14/12/12: 新たな継承の仕組みを定めるextend()とpromote()メソッド」をご参照ください。

SpriteSheetクラスにおける配列の判別処理をArray.isArray()メソッドに改訂

SpriteSheetクラスでオブジェクトが配列かどうかを確かめるのに、instanceof演算子でなくArray.isArray()メソッドを用いるように改訂しました。その違いと意義については「オブジェクトが配列かどうかを確かめる」をお読みください。

SVGExporterにStrokeDashのサポートを追加

SVGExporterは、EaselJSのStageまたはContainerオブジェクトの中身をSVGに書き出します(試験的につくられたライブラリです)。

SVGExporterで最初のlineToのxy座標が0の場合の問題を修正

SpriteSheetクラスのイメージの扱いにエラーの処理を追加

SpriteSheetクラスにSpriteSheet.errorイベントが加わり、イメージの扱いにエラーが起きたときの処理を定められるようになりました。

Gruntの更新

タスク"next"をショートカットに加えました。


作成者: 野中文雄
更新日: 2015年12月10日 バージョン0.8.2の公開にともなってタイトルと内容の一部改訂。
更新日: 2015年12月2日 SVGExporterの説明とリンクを追加。
作成日: 2015年11月26日


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