HTML5テクニカルノート
PreloadJS 0.6.2: 改訂された項目
- ID: FN1512003
- Technique: HTML5 and JavaScript
- Library: PreloadJS 0.6.2
CreateJSのビルドが2015年11月26日付で改められ、PreloadJSはバージョン0.6.2になりました。VERSIONS.txtの内容に情報やリンクを補いつつ解説しましょう。
SpriteSheetLoaderクラスのJSONPの読み込みを修正
JSONPファイルが読み込めるようになりました。
SpriteSheetLoaderにサブイメージへのcrossOriginとbasePathおよびpreferXHRの対応を追加
SpriteSheetLoader
クラスがサブイメージを読み込むLoadQueue
にpreferXHR
とcrossOrigin
およびbasePath
を渡すよう改めました。
JSONローダーの古いコードを削除
JSONローダーのクラスから、古いコードを除きました。
LoadQueueクラスにおける配列の判別処理をArray.isArray()メソッドに改訂
LoadQueue
クラスでオブジェクトが配列かどうかを確かめるのに、instanceof
演算子でなくArray.isArray()
メソッドを用いるように改訂しました。その違いと意義については「オブジェクトが配列かどうかを確かめる」をお読みください。
XMLHttpRequestによるサウンドとビデオの読み込みを修正
XMLHttpRequestを用いてサウンドとビデオが正しく読み込まれます。
XMLHttpRequestで読み込むイメージの問題を修正
コンテンツによっては読み込みやキューに遅れが生じるという問題を修正しました。併せて、問題の起こったサンプルも改訂しました。
XMLHttpRequestで読み込んだイメージがそれぞれのObjectURLを消去しない問題の修正
ObjectURLについては、MDN「window.URL.revokeObjectURL」をご参照ください。
AbstractLoader.resultFormatterプロパティのフォーマット関数の変更
ふたつの変更が加えられました。第1に、フーマット関数は現行のスコープで呼び出されます。第2に、戻り値のコールバック関数には、成功と失敗のふたつのコールバックが引数として渡されます。
AbstractLoader.resultFormatter
プロパティ
読み込んだもとの結果を最終的なデータに変換するにフォーマットの関数(デフォルト値はnull
)。たとえば、JSONLoader.resultFormatter
プロパティの関数は、文字列のデータをJavaScriptのオブジェクトに変える。すべてのローダーがこのプロパティをもつとはかぎらない。また、独自のフォーマットを定めるために、再定義できる。
必要があれば、AbstractLoader.resultFormatter
プロパティは、非同期で処理するためのコールバック関数を返すこともできる。たとえば、新たなイメージをつくる場合などに用いる。コールバック関数には、ふたつの引数が渡される。AbstractLoader.resultFormatter
の関数の処理が成功した場合と、失敗した場合それぞれのコールバック関数である。なお、AbstractLoader.resultFormatter
プロパティの関数、および成功と失敗のコールバックは、いずれも現行のスコープで呼び出される。
AbstractLoader.resultFormatterプロパティに与えられていた名前のない関数の削除
替わりに、イメージのフォーマット関数が与えられ、エラーを扱います。
ユーティリティのBrowserDetectプロパティの削除
AbstractLoaderクラスがエラー時にErrorEventオブジェクトを配信するように変更
AbstractLoader
クラスから中止あるいはタイムアウトのときに配信されるイベントが、デフォルトのEvent
からErrorEvent
オブジェクトに変わりました。
LoadQueue.maintainScriptOrderプロパティがfalseでJavaScriptファイルを読み込むときの問題を修正
LoadQueue.maintainScriptOrder
プロパティがfalse
でJavaScriptファイルを読み込むときに生じた問題を修正しました。
GETリクエストで生じた問題を修正
リファクタリング時に与えた値から生じた問題を修正しました。
SpriteSheetLoaderクラスのテストを追加
型判定を改善するテストの更新
Bowerの更新
ファイルbower.jsonのバージョンの定めを0.6.2に改めました。
コールバックのスコープをcreatejs.proxy()関数で定めるように修正
内部的なプロパティに与えていたスコープを、createjs.proxy()
関数で定めるように修正しました(「CreateJSで関数にスコープを定める ー proxy()関数」参照)。
ドキュメンテーションの更新
作成者: 野中文雄
作成日: 2015年12月12日
Copyright © 2001-2015 Fumio Nonaka. All rights reserved.