Platform: All
Version: Flash MX 2004
6.1 クラスパス
定義したクラスやインタフェースを使うには、Flashがそのクラスやインタフェースの定義を行った外部ASファイルを探し出せなければなりません。Flashがクラスやインタフェースの定義を検索するフォルダのリストを、「クラスパス」(classPath)と呼びます。
ActionScriptクラスファイルを作成したとき、そのファイルはクラスパスに指定されたフォルダもしくはそのサブフォルダに保存しなければなりません(クラスパスを修正して、任意のフォルダパスを含めることもできます。「6.4
クラスパスの修正」参照)。そうしないとFlashは、スクリプトで指定したクラスやインタフェースを「特定」(resolve)あるいは検索することができません。クラスパスフォルダ内に作成したサブフォルダは、「パッケージ」(package)と呼ばれます。これにより、クラスを管理することができます。詳しくは、「7.
パッケージの使用」をご参照ください。
6.2 グローバルおよびドキュメントレベル(document-level)クラスパス
Flashには、2つのクラスパス設定があります。グローバルクラスパスとドキュメントレベル(document-level)クラスパスです。グローバルクラスパスは、外部ASファイルとFLAファイルの両方に適用されます。そして、[環境設定]([編集]またはアプリケーションメニュー(MacOS
X) > [環境設定])ダイアログで設定します。ドキュメントレベルクラスパスは、特定のFLAファイルにのみ適用され、[パブリッシュ設定]([ファイル] > [パブリッシュ設定])ダイアログでFLAファイルごとに設定します。
デフォルトでは、グローバルクラスパスは2つのフォルダを含みます。ムービーが格納されているフォルダを指定する相対パスと、Flashのインストール時に作成されるユーザのConfigurationフォルダにあるClassesフォルダです。このフォルダの場所は、つぎのとおりです。
・Windows 2000またはWindows XP: C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local
Settings\Application Data\Macromedia\Flash MX 2004\<言語>\Configuration\
・Windows 98: C:\Windows\Application Data\Macromedia\Flash MX 2004\<言語>\Configuration\
・Macintosh OS X: Macintosh HD/ユーザ/<ユーザ名>/ライブラリ/Application Support/Macromedia/Flash
MX 2004/<言語>/Configuration/
ドキュメントレベルクラスパスは、デフォルトでは空です。
6.3 コンパイラのクラス参照の特定
FlashがFLAスクリプトでクラスの参照を特定(resolve)しようとするとき、まずFLAファイルに指定されたドキュメントレベルクラスパスを検索します。クラスがそのクラスパスに見つからないか、クラスパスが空のとき、Flashはグローバルクラスパスを検索します。クラスがグローバルクラスパスにも見つからないときは、コンパイルエラーが発生します。
FlashがASスクリプトのクラス参照を特定しようとするときは、グローバルクラスパスフォルダのみを検索します。ASファイルには、ドキュメントに関連したクラスパスがないからです。
6.4 クラスパスの修正
グローバルクラスパスは、[環境設定]ダイアログボックスを使って修正することができます。ドキュメントレベルクラスパスの設定を変更するには、FLAファイルの[パブリッシュ設定]ダイアログボックスを使用します。追加できるのは、フォルダの絶対パス(たとえば、C:\my_classes)または相対パス(たとえば、../my_classesまたは".")です。
デフォルトでは、グローバルクラスパスは、絶対パスをひとつ(ユーザのConfigurationフォルダ内のClassesフォルダ)と相対パスをひとつもっています。その相対パスは、1個のドット(.)で示され、使用するムービーファイルのフォルダが指定されています。相対クラスパスは、コンパイルあるいはパブリッシュするムービーのある場所によって、指定されるフォルダも異なってくることにご注意ください。詳しくは、「6.2
グローバルおよびドキュメントレベル(document-level)クラスパス」をご参照ください。
グローバルクラスパスを修正する
(1) [編集](MacOS Xではアプリケーションメニュー) > [環境設定]を選択して、[環境設定]ダイアログボックスを開きます。
(2) [ActionScript]タブを選択して、[ActionScript 2.0設定]ボタンをクリックします。
(3) 以下のいずれかを行います。
・フォルダをクラスパスに追加するには、[パスの参照]ボタンをクリックします。追加したいフォルダを選択したら、[OK]をクリックします。
あるいは、[新規パスの追加]([+])ボタンをクリックして、クラスパスリストに新たな項目を追加します。その項目をダブルクリックして、相対または絶対パスをタイプしたうえで[OK]をクリックします。
・設定済みのクラスパスフォルダを編集するには、クラスパスリストからパスを選択します。[パスの参照]ボタンをクリックしたら、追加したいフォルダを選択して、[OK]をクリックします。
あるいは、クラスパスリストのパスをダブルクリックし、指定したいパスを直接タイプしたうえで[OK]をクリックしても結構です。
・クラスパスからフォルダを削除するには、クラスパスリストからパスを選択して、[選択したパスの削除]ボタンをクリックします。
ドキュメントレベルクラスパスを修正する
(1) [ファイル] > [パブリッシュ設定]を選択して、[パブリッシュ設定]ダイアログボックスを開きます。
(2) [Flash]タブをクリックします。
(3) [ActionScriptのバージョン]ポップアップメニューの右の[設定]ボタンをクリックします。
(4) 以下のいずれかを行います。
・フォルダをクラスパスに追加するには、[パスの参照]ボタンをクリックします。追加したいフォルダを選択したら、[OK]をクリックします。
あるいは、[新規パスの追加]([+])ボタンをクリックして、クラスパスリストに新たな項目を追加します。その項目をダブルクリックして、相対または絶対パスをタイプしたうえで[OK]をクリックします。
・設定済みのクラスパスフォルダを編集するには、クラスパスリストからパスを選択します。[パスの参照]ボタンをクリックしたら、追加したいフォルダを選択して、[OK]をクリックします。
あるいは、クラスパスリストのパスをダブルクリックし、指定したいパスを直接タイプしたうえで[OK]をクリックしても結構です。
・クラスパスからフォルダを削除するには、クラスパスリストからパスを選択して、[選択したパスの削除]ボタンをクリックします。
出典
ActionScript Reference Guideより邦訳。
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作成者: 野中文雄
作成日: 2003年11月27日