HTML5テクニカルノート
CreateJS: EaselJS 1.0.0アップデート
- ID: FN1709002
- Technique: HTML5 / CSS
- Library: EaselJS 1.0.0
2017年9月14日付でGitHubにEaselJS 1.0.0が公開されました。CreateJS Blogにまだ記事が出ないのは、おそらくTweenJSのアップデートを待っているのでしょう。VERSIONS.txtに沿って、説明やリンクを補いつつご紹介します。
01 大きな変更(後方互換性を損なうことがある)
WebGLについて重要なアップデートを加えました。
- クラス
SpriteStage
はStageGL
に置き替えられました(「CreateJS: StageGL ー EaselJSのWebGL対応が新たに」参照)。 SpriteContainer
クラスは除かれました(StageGLで使わなくなりました)。- パフォーマンスが高まり、コンテンツの制限は少なくなり、機能も増えて使いやすくなりました。
廃止されたget/setメソッドは名前の頭にアンダースコアをつけて残ししました(_setEnabled()など)。
非推奨のメソッドとプロパティは引き続き使える代わり、コンソールに警告が示されます。
ライブラリ名にバージョン番号を含めることは止め、easeljs.jsと改めましました(図001)。
図001■ライブラリ名からバージョン番号がなくなる
02 その他のアップデート
Ticker.reset()
メソッドにTicker._pausedTime
プロパティの設定を加えました。
ドキュメントにおけるRectangle.pad()
メソッドの引数の順序をつぎのように訂正しました。
pad(top, left, bottom, right)
SpriteStage
クラスでDOMElement
インスタンスを描画するときのエラーを修正しました(SpriteStage
クラスは除かれました)。
FauxCanvasのヘルパーに足りなかったAPIをいくつか加えました。
つぎのフレームが描画されるまで前のフレームを保持するヘルパークラスVideoBuffer
を加えました。
node webkitでパフォーマンスにアクセスしたとき、エラーをスローする問題が修正されました。
EventDispatcher
クラスが配信したターゲットフェーズのイベントをキャプチャのリスナーが受け取るようにアップデートしました。
アウトライン化したテキストのマイターの制限についての問題を修正しました。
ストロークスタイルのドロップの問題をを修正しました。
MovieClip
クラスのSYNCHED
モードの問題を修正しました。
プロパティTimeline._tweens
の名前がTimeline.tweens
に変わったことにともなう修正を加えました。
DisplayObject
クラスの境界がクリアされる問題を修正しました。
DOMElement
とBitmapText
に描画前更新のメカニズムを使うように変更しました。
MovieClip
とContainer
がTweenJSのオーバーホールをサポートするようアップデートしました。
新しいユニットテストに更新しました。
キャッシングロジックを新たなBitmapCache
クラスに移行して、StageGL
をサポートしました。
DisplayObject.cache()
メソッドに第6引数(options)を加えました。メソッドが新たにBitmapCache
クラスで処理するようになったことにともなう追加です。
cache(x, y, width, height, [scale=1], [options=undefined])
SpriteSheets
クラスで画像にnaturalWidth
も使うようにしました(おもに、Internet Explorerへの対応)。
ドキュメントとサンプルのアップデート
- リンク切れを修正しました。
- YUIドキュメントのコード例がドキュメントの幅全体を使うようにを変更しました。
- Flashの参照をAdobe Animateに変更しました。
- 継承の例で適切なパラメータを使うように修正しました。
共有のメソッドcreatejs.deprecate()
を加えました。古いメソッドとgetter/setterプロパティをラップするメソッドです。呼び出されるとコンソールに警告を示します。
DeprecatedMethodsユニットテストを追加しました。
作成者: 野中文雄
作成日: 2017年9月26日
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